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2006年9月 3日 (日)

Book Off の功罪

私の、家の近くに、中古のアニメやコミックや小説やCDやDVDを売る店があります。
ある時、14,5枚の中古のクラシックのCDを持っていくと、一枚980円で買ったとは言え、それを、店員は、一枚10円で、買いますというのです。
 いくら何でも、むっときましたが、140円で売りました。その店では、それを100円で売るのです。こんな商法をやっているうちに、その店は潰れるなと思いました。店の何千枚の一枚を100円で売っています。店員の給料も出ません。もう二度とその店に、売ることはないと思いました。

ところで、もう誰でも知っている、Book Off ブック・オフについて、これこそが、本の本としての価値を失わせたもとでしょう。綺麗で新しい本なら買う。内容はどうでもいいのです。売れる需要としてコミックや小説や今話題の本であれば、今読んで、翌日に売れば高く売れる。ということは、昔のように感銘を受けた本とか、知識を得られたという学術本や本本来の読者に対する影響、感銘などどうでも良く、早く高く売れば良いということで、手元に持っている方がおかしいといわんばかりではないでしょうか。

確かに、半年で古くなる本はあります。パソコン関連の本は、半年でパソコンが新しくなってしまうので、半年が命でしょう。今が旬の現在のビジネス関連の本きっと半年で古くなるでしょう。

ブック・オフは、もともとパートの女性の発想が元だそうです。本の内容はどうでもいいから、綺麗で新しい本であればよい。アニメ・コミックなど売れる商品を取りそろえることです。
とにかく、今はぺーパレスの時代で、書類など、多くの紙媒体は、パソコンにスキャナーで取ってしまうのが普通の時代で、そういう方向性でありましょう。わざわざ、ゴミになる本を本棚に入れる行為が、間違いで、すぐ、ブック・オフに売る方が、正しいというのが、現在の図式になっています。

 しかし、古典となっている本。ダンテの神曲やモンテーニュの随想録など数々の古典を、一冊二、三百円で売ることは、私にはできません。本自体で何千円もするのです。それ相応の価値で引き取るなら考えますが。
 そうした、古典であったり、古語辞典や音楽之友社の新音楽事典であっても、もうカヴァーのない本でも、例え売れなくとも、私には大変な価値のあるものです。
 アナログ式な考え方かもしれませんが、本として本の形態としてあるもの、価値のあるものは、後何年かしたらきっと逆に価値が出てくるのではないかと思います。
 今の出版業界を見ていると、今売れればいい。という発想で、でもそれだから売れるのですが、5年たっても10年たっても変わらない伝統芸能や伝統芸術の世界や本物の学術本は、今は中古本では売れないとしても後何年か後になって、再評価される、そういう時代が来ると信じています。

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