« 古楽の楽しみ▽イギリス・バロックの作曲家ヘンリー・パーセルの作品(3)放送を聴いて | トップページ | 記述に誤りがありますよさんへのさとちゃんの見解 »

2017年11月25日 (土)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音色をパリ管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の音色にできる~オーケストラの機能性の問題~

何年か前に、指揮者の佐渡裕氏が、ベルリン・フィルを振ったときに、その時のベルリン・フィルの日本人のコンサートマスターが、佐渡氏にどんな音色が、欲しいのかを言ってくれれば、即座にその音色をベルリン・フィルが出しますと言っていたのが、印象に残っています。

指揮者のカラヤンとベルリン・フィルのコンビによる1970年代のカラヤン・ベルリンフィルのサウンドというものも、知っている方は少ないかもしれません。

弦の音ををスラーとヴィブラートで飾り、一見のっぺりとした感覚ですが、その美しさを知る人には、すべての名曲をカラヤンとベルリン・フィルで聴きたくなるようになる音楽性を聴く者すべてに与えてしまうような演奏です。またそのフォルティシモも物凄く聴く者を圧倒してしまいます。

でも、現在のサイモン・ラトルに薫陶されたベルリン・フィルは、ラモーのようなバロック音楽でも、弦は古楽奏法を実践していて、私はそのことに疑問を感じたことは、今までブログで書いていました。これでは、現代オーケストラのバロック・オーケストラの物まねではないかと現代オーケストラの簡便ながら、オリジナル主義から言ったらこれは、邪道ではないかと言った問題です。

ところで、よく言われることですが、ヨーローッパの二大オーケストラであるベルリンのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーンのウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元々の音色は、ベルリン・フィルではどす黒いロマン的な響きが現在の素の音色ですが、コンサートマスターによると、どのような音色でも各国や指揮者の好みで実際に即座に変えられるようです。ウィーン・フィルの元々の素の音は、ご存知の通り、明るいと言ってもフランス的ではなく、ウィーン的な甘い音色できらびやかな音色です。

指揮者の佐渡裕氏は、清冽、透明な音色を好んでいたので、そうしたかつてのドイツ的演奏を好まなかったので、佐渡氏自身の好きなように、ベルリンフィルは合わせていました。そこまでの機能性があるのです。

実際に、例えば、フランスの指揮者ならば、明るいラテン的な音色の青い音色を再現したいのなら、ベルリンフィルはそれもできます。

また、指揮者のサイモン・ラトルが、ウィーンのウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で試用したように、ウィーン・フィルをベルリン・フィルのドイツ的な音色に変えることもできます。

また何十年も前ですが、指揮者の故カルロス・クライバーの父である指揮者のエーリッヒ・クライバーは、契約上、ウィーン・フィルを使って録音できなかったので、戦前のSPレコードの時代に、ベルリン・フィルを使って、ウィンナ・ワルツをベルリン・フィルをウィーン・フィルのように指導して、ウィンナ・ワルツをウィーン風に録音したという実例もあります。

そうした意味で現在の、ドイツ、ベルリンのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の力量というものは、指揮者が一言いえば、指揮者の欲しい音色、解釈は即座に演奏できると言った力量、自信と言ったものはあると言えます。

昔はよく言われたものですが、ウィーン・フィルはウィーン的な演奏ではあるが、ウィーン・フィルは機能性で言ったら、ベルリン・フィルには敵わないと言われた時代が懐かしく感じられます。

|

« 古楽の楽しみ▽イギリス・バロックの作曲家ヘンリー・パーセルの作品(3)放送を聴いて | トップページ | 記述に誤りがありますよさんへのさとちゃんの見解 »

クラシック音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/587115/66085962

この記事へのトラックバック一覧です: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音色をパリ管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の音色にできる~オーケストラの機能性の問題~:

« 古楽の楽しみ▽イギリス・バロックの作曲家ヘンリー・パーセルの作品(3)放送を聴いて | トップページ | 記述に誤りがありますよさんへのさとちゃんの見解 »