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2017年1月 1日 (日)

ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート 2017 ~キュッヒル氏とグスターボ・ドゥダメル指揮のその演奏について~

NHK Eテレ放送の2017年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートが、今実況生放送で放送終了しました。今までは日本時間元旦の夜7時(現地時間午前11時)にコンサートが始まり、745分に第一部が、終わり、815分に第二部が始まり、日本時間9時半には、ラデツキー行進曲で終了でしたが、すべてが、15分遅れてのものでした。

HDDDVDなどで録画の方、大丈夫だったでしょうか。

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の毎年のクラシック・ファンへのお年玉、ニューイヤーコンサートが終わりました。なかなかの出来で、ウィーン学友協会での聴衆の方もスタンディングオベーションで、指揮者ドゥダメルに応えていました。

しかも、最後のラデツキー行進曲では、手拍子を小さくから少しずつ大きくといったドゥダメルの指示に聴衆がそのように答えて手拍子するように聴衆が、完全にドゥダメルの意のままに動いているとは、聴衆をすべて虜にしてしまったようです。

ベネズエラ出身、若干35歳でのウィーン・フィルを相手に物怖じもせずに、逆に魅了してしまう彼のパーソナリティと音楽に対する楽しさを感じ入っている彼は、まさにこれからの指揮者としての寵児となるかもしれない要素は持ち合わせているかもしれません。

最初の演目で、かなりウィーン・フィルを強引に鳴らす手法で、その第一部の最初の方では、音色とアーティキュレーションに南米の血が騒ぐような、少々黒い音色があり、ベネズエラのヒスパニック系を感じさせるようなところがあり、ちょっと懸念したのですが、段々と曲が進むにつれ、ウィーン・フィルの定年退団をした、キュッヒル氏が言っていたように、その色をウィーン・フィルが、薄めたのか、一度目でのニューイヤーコンサートにしては、出色の出来と言ってよいでしょう。

音楽評論家が言っていた、ニュー(新しい new)が、良い方向に作用しました。

かなりの強奏がありますが、それは、35歳という指揮者としての年齢ならば、これくらいオーケストラを鳴らして良いのではないかとも思います。老巨匠ではないのですから、今、これだけ鳴らさなくては、いけません。

小さくこじんまりと纏ってしまっては、今後のことを考えても良い演奏はできません。

そのくらいは大目に見てもよいと考えます。

強い、でも、乾いた見通しの良い強奏と、終始の部分では、ぱっと切る若々しさが新鮮です。

ウィーン風に無理に甘く歌い上げることは、せずに割と自然体で、ウィンナ・ワルツを歌わせる手法もなかなか、新鮮でありながらも、無理がなく、わざとウィーン風を気取る態度を取らずに自然と歌わせる力量は新しいシュトラウスのワルツの歌い上げ方です。

聴いていて、シュトラウス・ファミリーのウィンナ・ワルツを聴いているということより、管弦楽曲を聴いているウィーン・フィルのコンサートを聴いているようで、結構楽しんでいる自分がいることに気付いていました。

なかなかの指揮者を連れてきたとエージェントは、これは成功と思っていることでしょう。

私自身も、昨日、ググって、指揮者を知り名前は聴いたことがない。誰だろうと疑問でしたが、大した逸材を見つけてきたものです。

彼は、指揮者のアバドやサイモン・ラトルの演奏を知っているとの意を言っていました。ドゥダメル氏の演奏は、楽しく浮き浮きした気分を醸し出してくれる、ラトルの影響を受けているのかもしれません。

ところで、ウィーン・フィルのコンサート・マスターを定年退団した、キュッヒル氏長年ご苦労様でした。

かつて、ウィーン・ムジーク・フェライン弦楽四重奏団として、来日しての室内楽のコンサートでは、ウィーン・フィルのトップとしてほかのメンバーも遜色なく、素晴らしい厳しい演奏をしていたことを思い出します。

奥様は、日本の方で、親日家です。

定年退団を期に、一抹の寂しさを感じているようでしたが、これからは、ソロ活動や室内楽でその力量を発揮していただきたいと思います。

カール・ベームが指揮をしていた、1970年代にウィーン・フィルに入団し、ベームに雷を落とされた経験を語っていましたが、あの時の第一コンサートマスターは、ヘッツェル氏でしたが、彼はその後、山登りの際の事故で突然の死去をしてしまい、その座をキュッヒル氏に譲りました。

そうしたこともあり、キュッヒル氏は、第一コンサートマスターになりました。そのショックと重圧というものは、計り知れないものがあったでしょう。

また、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は、かつて、女性を絶対に入団させないことで、有名でした。

産休により、抜けてしまうとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の音そのものが、変わってしまうことへの懸念として、ハープ奏者でも、男性奏者しか入れませんでした。

今では、ヴァイオリン奏者でも、女性がいるように大分、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団も様変わりしたものです。

サイモン・ラトルの登場により、良くも悪しくも、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が、変わったように、この楽団も、プライドが強く、前述したように、指揮者に従わない場合があることがあり、そうした面もある程度変わっていただきたく思います。

演目 すべてNHKホームページに準拠
ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・シュネル“冬の楽しみ”」
ヨーゼフ・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ワルツ“メフィストの地獄の叫び”」
ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・シュネル“別に怖くはありませんわ”」
ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「“スペードの女王”序曲」 フランツ・フォン・スッペ作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ワルツ“いらっしゃいませ”」
カール・ミヒャエル・ツィーラー作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「歌劇“ウィンザーの陽気な女房たち”から“月の出”」
オットー・ニコライ作曲
(合唱)ウィーン楽友協会合唱団
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ペピータ・ポルカ」 ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ロトゥンデ・カドリーユ」 ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ワルツ“奇抜”」 ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・シュネル“インド人のギャロップ”」
ヨハン・シュトラウス(父)作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・マズルカ“ナスヴァルトの娘”」
ヨーゼフ・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・シュネル“さあ踊ろう!”」
ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ワルツ“千一夜物語”」 ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

「ポルカ・シュネル“チック・タック”」
ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)グスターボ・ドゥダメル

~オーストリア・ウィーン楽友協会大ホールから中継~

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