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2016年4月14日 (木)

NHK FM 2016 4月14日ベストオブクラシック放送 イェスティン・デーヴィス カウンターテナーリサイタルと ~その演奏~

今聴きながら、書いています。デーヴィス氏の声質、素晴らしい。甘い色気のある歌声で、声量も申し分ない。イギリスのカウンター・テナーとのことです。

イギリスでは、カウンター・テナーが多いのは、このデーヴィス氏同様聖歌隊出身の男性の声楽家が、頭頂唱法によって、ファルセットの声を訓練して出すようにする声楽家が多いためでもあります。

また、この伴奏でのリュートのトーマス・ダンフォード氏は、写真によると、ルネサンス・リュートとテオルボ(バロック・リュート)との間に位置するであろう、という低音も共鳴するような楽器です。

もちろん、ジョン・ダウランドは、イギリス、エリザベス朝ルネサンスの作曲家ですので、伴奏と言っても、通奏低音ではありません。

でも、非常に音量が出ていて、カウンターテナーの声量にも負けず、立派な演奏です。

しかもこのホールの響きが、素晴らしくよく、残響もあり、この両者の演奏が、素晴らしい音色となっています。

カウンターテナーというと、みな思い出すのは、昔の同じイギリスの名手、アルフレッド・デラーでありますが、そのデラーを思わせる感情、声量の確かさは、ひじょうに素晴らしいと思います。

この演奏会では、ダウランドの作品が多く演奏されました。皆さん、ご存知の通り、ダウランドは、放送でも言っていたように、自称「いつも、悲しむダウランド」であります。

そのダウランドで、一番有名な作品が、”Flow my tears”「あふれよ、涙」との訳ですが、「流れよ、わが、涙」です。

この演奏会は、この「あふれよ、涙」こそが、一番の聴きものです。

芸術的なダウランドの作品を中心として、ダウランドとは違う、楽しい、トマス・モーリーの作品はありませんでしたが、このホールの聴衆が感じたと同じく、素晴らしいリサイタルでした。その拍手が、暖かく、ホールの響きも相まって素晴らしい、ひと時を得ることができました。

美しい、声質を持つ、カウンターテナーのデーヴィス氏のコンサート、なかなかの名演です。

アンコールは、ヘンデル作品サウルからのアリアでした。こちらは、バロック音楽ですので、通奏低音としてのリュート演奏です。

素晴らしいカウンターテナーの演奏会です。

また、いつものように、NHK ホーム・ページに、完全に準拠する演奏作品も載せておきます。

イェスティン・デーヴィス
カウンターテナーリサイタル -
松波順子

「あなたは見たか、晴れやかに咲くゆりを」 ジョンソン作曲
232秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「あんな女どもには用はない」 キャンピオン作曲
218秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「安らぎをもたらす眠りよ」 ジョンソン作曲
323秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「前奏曲」 ダウランド作曲
126秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「ファンシー」 ダウランド作曲
228秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「夢」 ダウランド作曲
516秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「見よ、この奇跡を」 ダウランド作曲
313秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「流れよ、水晶のような涙よ」 ダウランド作曲
229秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「デンマーク王のガイヤルド」 ダウランド作曲
235秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「彼女は許してくれるだろうか」 ダウランド作曲
222秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「暗闇に住ませておくれ」 ダウランド作曲
355秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「帰っておいで」 ダウランド作曲
417秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「あふれよ、涙」 ダウランド作曲
419秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「ダウランドはつねに悲しむ」 ダウランド作曲
628秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「悲しげな音の響き」 ダニエル作曲
720秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「雨風にもまれた船ほど」 キャンピオン作曲
135秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「ラクリメ(涙)」 ダウランド作曲
533秒)
(リュート)トーマス・ダンフォード
「悲しみよ、とどまれ」 ダウランド作曲
308秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「今こそ別れの時
(リュート・ソロ かえるのガイヤルドとともに)」
ダウランド作曲
518秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「ティアーズ・イン・ヘヴン」
E.
クラプトン&W.ジェニングス作曲
211秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード
「オラトリオ“サウル”から
おお主よ、あなたの慈しみは限りなく」
ヘンデル作曲
320秒)
(カウンターテナー)イェスティン・デーヴィス
(リュート)トーマス・ダンフォード

~東京・武蔵野市民文化会館で収録~
201624日)

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